
フードスタイリストとして活躍されている高橋みどりさん著の「私の好きな料理の本」。
これまで、たくさんの料理本に携わってきた高橋さんは、読者にとってわかりやすさって何だろう?、写真は必ずどんな本にも必要か?など考えたそうです。そんな時に出会ったのが明治時代に書かれた料理本「食道楽」。これを機に、時代を越えて料理がおいしそう、文章がおもしろい、装丁が素敵など、どんどん古い料理本に惹かれていったそうです。
本書では、高山なおみさんや長尾智子さん、細川亜衣さん、ホルトハウス房子さん、ウー・ウェンさんなどの料理研究家の方をはじめ、江戸時代の料理本や以前、ブログで紹介した「食卓のフォークロア」(春山行夫著)などさまざまな料理に関する本が掲載されています。いつの時代も、料理の楽しさや大切さを教えてくれる本があることがわかります。
また誌面で、紹介した本のレシピをもとに料理を作って掲載しているのも興味深いです。
高橋さんはフードスタイリストの仕事だけでなく、自分がつくりたい本を企画して、出版社に持ち込むという話を、何かのエッセイで読んだことがあります。その行動力がかっこいいなと思います。